他の社労士に断られた方が知的障害で障害基礎年金2級を受給した事例

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伊藤社会保険労務士事務所

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事案の概要

項目

内容

性別

女性

年齢

48歳

傷病名

知的障害・統合失調症

決定した年金

障害基礎年金2級

療育手帳

B1を取得

受給までの経緯

他の社労士に断られてから約3年

今回ご紹介するのは、年金保険料の納付要件を満たしていないことを理由に、他の社会保険労務士から障害年金の請求は難しいと説明されていた48歳の女性の事例です。

当事務所でも当初は厳しい状況と考えていましたが、面談や関係者とのやり取りを重ねる中で、知的障害の可能性に着目しました。

その後、療育手帳の取得や必要資料の収集、関係機関との連携を経て、最終的に障害基礎年金2級の受給が決定しました。

2. ご相談内容|他の社労士に「受給要件を満たしていない」と断られた

ご相談者様は、統合失調症などの精神疾患を抱えており、以前から障害年金の受給を希望されていました。

しかし、約2年前に他の社会保険労務士へ相談した際、年金保険料の納付要件を満たしていないため、請求できないと説明されていました。

その後、通所されていた就労継続支援B型事業所の担当者から、もう一度専門家に相談してみてはどうかと勧められ、当事務所へお問い合わせいただきました。

ご本人から事情を伺った当事務所では、まず年金記録を確認することにしました。

3. 社労士事務所の見解|納付要件が難しくても、別の請求可能性はないか

年金記録を確認しても、厳しい状況だった

年金記録を確認したところ、保険料の未納期間が多く、以前相談した社労士が納付要件を理由に請求を難しいと判断した事情が確認できました。

障害年金は、原則として初診日や保険料の納付状況、障害の程度などの要件を満たす必要があります。

ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合には、保険料の納付要件は問われません。

しかし、ご相談者様は20歳になる前に精神科を受診した経験がないとのことでした。

当初の情報だけでは、障害年金の請求につながる糸口を見つけることが難しい状況でした。

面談を重ねる中で、知的障害の可能性に着目

当事務所では、ご本人との面談や電話でのやり取りを重ね、これまでの生活歴や学校生活、日常生活上の困難について確認を進めました。

その中で、精神疾患だけでは説明しきれない事情があるのではないかと考え、知的障害の可能性を検討することにしました。

先天性の知的障害として取り扱われる場合、初診日は出生日となり、20歳前傷病による障害基礎年金の請求を検討できます。

ただし、知的障害に該当するかどうかは、会話の様子だけで判断できるものではありません。発達歴や生活歴、検査結果などを確認し、医学的な評価を踏まえる必要があります。

そこで当事務所では、学校時代の通知表や作文、絵など、過去の状況を確認できる資料を探していただくようお願いしました。

4. 受任後に行ったこと|療育手帳の取得から請求まで

① 学校生活や幼少期の状況を確認

ご相談者様は、一般の学級に通い、デザイン系の専門学校に進学したものの、中退されていました。

これまで療育手帳を取得したこともありませんでした。

一方で、ご本人からは、学校の成績が低いことが多かったというお話を伺いました。

過去の資料が十分に残っているかも分からない状況でしたが、知的障害に関する客観的な情報を得るため、療育手帳の取得を検討しました。

② 市役所と連携し、療育手帳の取得を進める

まず、ご本人に市役所へ相談していただきましたが、すぐに手続きが進む状況ではありませんでした。

そこで、当事務所から市役所の担当者へ直接連絡を取り、取得の可能性や必要な調査について確認しました。

市役所では、学校時代の担任や主治医への確認など、調査を進めてくださいました。

手続きを開始できるかどうかも不透明な状況が続きましたが、関係者の協力を得ながら対応を継続しました。

そして、約6か月後、療育手帳B1の取得に至りました。

これにより、知的障害に関する請求資料の準備を具体的に進められるようになりました。

③ 検査データを取得し、診断書の準備へ

療育手帳を取得した後、知能検査の具体的な結果を確認するため、検査データの開示請求を行いました。

そのうえで、障害年金の請求に必要な診断書の準備を進めました。

ただし、ここでも課題がありました。

市役所が主治医に確認した段階では、主治医は知的障害があるとは認識していないとのことでした。

そのため、ご本人だけで診断書の作成を依頼し、これまでの経緯を十分に説明できるか不安がありました。

④ B型事業所の担当者と連携し、医師への説明をサポート

当事務所では、日頃からご本人を支援している就労継続支援B型事業所の担当者に相談しました。

その結果、診断書の依頼時には担当者が同行し、必要な説明をサポートしていただけることになりました。

ご本人だけで手続きを進めるのではなく、市役所、学校関係者、福祉事業所、主治医など、多くの方々の協力を得ながら準備を進めたことが、今回の事例における重要なポイントでした。

投稿者プロフィール

伊藤 茂朗
当事務所では奈良市を中心に奈良県全域の障害年金に関する幅広いサポート依頼に対応しております。
相談者にとって最大限のお手伝いができるよう、精一杯取り組みますので、具体的な障害年金に関するご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。元理学療法士の代表社労士が真摯に対応いたします。
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