目次
糖尿病の三大合併症のひとつである「糖尿病性網膜症」による視力低下や視野狭窄は、障害年金の対象となります。
眼の障害は検査数値(矯正視力や視野の角度)で客観的に判断されるため、働きながらでも受給しやすいという特徴があります。ただし、申請の際に「眼科を初めて受診した日」ではなく、「原因である糖尿病で初めて医師の診療を受けた日」を初診日としなければならない点に最大の注意が必要です。
この記事が向いている方
- 糖尿病性網膜症と診断され、レーザー治療や硝子体手術を受けている方
- 眼鏡で矯正しても視力が上がらず、文字を読むのが困難になってきた方
- 視野が狭くなり、車の運転や仕事、外出に大きな支障が出ている方
- 眼科を受診する何年も前から糖尿病の治療をしており、初診日がわからない方
- 視力障害を抱えながら働き続けているが、将来に不安を感じている方
- 奈良県内で障害年金の受給に関して専門家に無料相談したい方
この記事の目次
- 【結論】糖尿病性網膜症は「眼の障害」の基準で審査される
- 視力障害・視野障害の認定基準と等級の目安
- 【超重要】最大の壁は「初診日が眼科ではない」こと
- 糖尿病性網膜症での申請手続き|5つのステップ
- 網膜症の申請でやりがちな失敗・落とし穴
- 当事務所のサポート体制と実績
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
- ご相談について
1. 【結論】糖尿病性網膜症は「眼の障害」の基準で審査される
糖尿病を原因として発症した糖尿病性網膜症(黄斑浮腫、硝子体出血、網膜剥離などを含む)による視力・視野の低下は、障害年金における「眼の障害」の認定基準に照らし合わせて審査されます。
精神疾患や内部疾患のように「日常生活の困難さ」が主観的に評価されるのではなく、眼科での客観的な検査数値(矯正視力、視野の欠損角度など)によって等級が機械的に振り分けられるため、基準を満たしていれば働きながらでも受給できる可能性が非常に高いという特徴があります。
2. 視力障害・視野障害の認定基準と等級の目安
眼の障害は、裸眼視力ではなく「眼鏡やコンタクトレンズ等で矯正した後の視力(矯正視力)」で判定されます。また、片眼ごとの視力ではなく「両眼の視力の和(合計)」や「良い方の眼の視力」が基準となります。
視力障害の認定基準(令和4年1月改正版)
| 障害等級 | 視力障害の状態 |
|---|---|
| 1級 | 両眼の視力の和が0.04以下のもの |
| 2級 | 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの ※または、一眼の視力が0.02以下、かつ、他眼の視力が0.06以下で、両眼の視力の和が0.12以下のものなど |
| 3級(厚生年金のみ) | 両眼の視力が0.1以下に減じたもの (=良い方の眼の視力が0.1以下のもの) |
視野障害の認定基準
視力だけでなく、視野が著しく狭くなった場合(視野狭窄)や、見えない部分がある場合(視野欠損)も対象となります。ゴールドマン型視野計などの専門的な検査結果に基づき、重症度に応じて1級〜3級(または障害手当金)が認定されます。
3. 【超重要】最大の壁は「初診日が眼科ではない」こと
糖尿病性網膜症の障害年金申請において、最も多くの方が陥る致命的なミスが「初診日の特定」です。
「眼科に行った日」で申請すると不支給になる
障害年金のルールでは、合併症の場合「原因となった元の病気で初めて受診した日」を初診日とします。つまり、「急に見えにくくなって眼科に駆け込んだ日」ではなく、「10年〜20年前に、初めて糖尿病(または高血糖)の疑いで内科等を受診した日」が初診日となります。
糖尿病は長期間無症状で進行することが多く、網膜症が出る頃には最初の内科受診から10年以上経過していることが一般的です。そのため当時のカルテが破棄されており、初診日の証明が取れずに申請手続きがストップしてしまうケースが非常に多く発生しています。
4. 糖尿病性網膜症での申請手続き|5つのステップ
申請から受給決定までは、概ね以下のような流れで進みます。視力が低下している中で昔の記録を探すのは大変な負担となります。
糖尿病の初診日特定と証明取得
眼科ではなく、一番最初に糖尿病で受診した内科等から「受診状況等証明書」を取得します。
保険料納付要件の確認
特定した初診日の前日において、年金保険料の未納がないかを年金事務所で確認します。
眼科医への「診断書」依頼
現在の状態について「眼の障害用」の診断書を作成してもらいます。矯正視力や視野検査の数値が正確に記載されているか確認が必要です。
「病歴・就労状況等申立書」の作成
糖尿病の発症から網膜症の発症、レーザー治療や手術の経過、現在の生活の不便さ(文字が読めない、歩行が怖い等)をまとめます。
申請書類の提出と決定
年金事務所へ提出後、約3〜4ヶ月の審査を経て受給決定通知書が届きます。
5. 網膜症の申請でやりがちな失敗・落とし穴
ご自身で進めようとして、結果的に不支給になってしまう典型的な失敗例です。
失敗①:眼科の初診日で申請してしまう
上述の通り、眼科の受診日を初診日として申請し、年金機構から「原因は糖尿病なので初診日はもっと前です」と書類を突き返されるケースです。
失敗②:古いカルテがないからと諦める
昔通っていた内科に「カルテがない」と言われ絶望する方が多いですが、健康診断の記録、お薬手帳、他の病院への紹介状などから証明できる可能性は残されています。
失敗③:診断書の記載漏れ
眼科の医師は障害年金の専門家ではないため、視野検査の数値の記載漏れなどがあり、差し戻しになって時間がかかってしまうことがあります。
6. 当事務所のサポート体制と実績
「奈良障害年金専門サポート みらい(伊藤社会保険労務士事務所)」では、視力低下で書類作成が困難な方のために、糖尿病性網膜症の申請を強力にサポートしております。
当事務所が選ばれる理由
- 困難な初診日証明に圧倒的な実績: カルテがない場合でも、あらゆる代替資料を駆使して初診日を特定・証明するノウハウがあります。
- 元理学療法士の代表社労士が全件対応: 30年以上の医療現場経験に基づき、眼科医へ依頼する際にも的確な内容になるようサポートします。
- 完全成功報酬制(後払い): 受給が決定してからの精算となります。(※契約時の事務手数料税込2万2千円のみ頂戴しております)。
- ご自宅や最寄り駅への無料出張相談: 視力障害で外出や移動に危険が伴う方のために、奈良県内での無料出張相談を積極的に実施しています。
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 視力障害があっても働き続けています。障害年金はもらえますか?
A. はい、もらえます。眼の障害は矯正視力や視野といった「客観的な検査数値」で判定されるため、仕事をしていること自体が審査においてマイナスになることは基本的にはありません。
Q2. 片眼だけが全く見えなくなりました。障害年金の対象ですか?
A. 障害年金は原則として「両眼」の状態(視力の和など)で評価されます。片眼が失明状態でも、もう片方の眼の視力が良好な場合は、障害年金の等級には該当しないケースが多くなります。(※一部例外や障害手当金に該当する可能性はあります)
Q3. レーザー治療や硝子体手術を行いました。これは審査に影響しますか?
A. 障害年金は「治療や手術を行ったこと自体」を評価するのではなく、「治療を尽くしても残ってしまった現在の症状(視力・視野)」を評価します。手術後に視力が回復していれば対象外となり、回復せずに基準を満たしていれば対象となります。
Q4. 最初の糖尿病受診が20年前で、カルテが破棄されていました。
A. カルテがなくても、その後通院した病院の紹介状(診療情報提供書)の控えや、当時の健康診断結果、お薬手帳、第三者の証言などを積み重ねることで初診日として認められる可能性があります。
Q5. 文字を書くのが困難なので、自分で手続きできそうにありません。
A. 当事務所では、ご本人様へのヒアリングをもとに「病歴・就労状況等申立書」の作成や年金事務所への提出をすべて代行いたします。ご家族同席での面談も歓迎しておりますのでご安心ください。
まとめ
- 糖尿病性網膜症は、矯正視力や視野の数値が基準を満たしていれば働きながらでも受給できる。
- 障害年金の手続き上、初診日は「眼科」ではなく「糖尿病で初めて受診した日」となる。
- 初診日が古くカルテがないケースが多いため、代替資料による証明が必要になることが多い。
- 視力低下による日常生活の不便さや申請の負担を減らすため、専門家への相談が有効。
ご相談について
糖尿病性網膜症での申請は、「古い初診日の証明」という大きな壁にくわえ、視力が低下している中で細かい書類を読み書きしなければならないという過酷な負担が伴います。無理をして手続きが長引いたり、誤った内容で提出して不支給になる前に、専門家へお任せください。「自分の視力は対象になるだろうか」といった疑問だけでも構いません。ご家族からのご相談も大歓迎です。
監修者
障害年金専門社労士として、奈良市を中心に年間200件超えのご相談を受けている。元理学療法士として30年以上のリハビリ従事経験を活かし、糖尿病・眼の障害をはじめ、うつ病、がん、心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
初診日が古い、カルテがない等のご相談や、ご本人様に代わってのご家族からのご相談も承っております。
投稿者プロフィール
-
当事務所では奈良市を中心に奈良県全域の障害年金に関する幅広いサポート依頼に対応しております。
相談者にとって最大限のお手伝いができるよう、精一杯取り組みますので、具体的な障害年金に関するご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。元理学療法士の代表社労士が真摯に対応いたします。
最新の投稿
- 10月 12, 2026【社労士が解説】働きながら糖尿病で障害年金を受給する注意点
- 10月 12, 2026【社労士が解説】1型糖尿病で障害年金は受給できる?
- 10月 12, 2026【社労士が解説】糖尿病性神経障害の障害年金申請ポイント
- 10月 12, 2026【社労士が解説】糖尿病性網膜症で障害年金を受給する条件




